文系人間のためのシステムトレーダー養成所 バブルの見分け方。
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2009-04-19

バブルの見分け方。

今回はバブルのメカニズムについて考察していきたいと思います。
今は経済が収縮していますが、またいつバブルが生じてくるかはわかりませんので取り上げたいとおもいます。

生産性とお金
まず前提として
物価が安定するための条件は、世の中にあるお金と生産物のバランスが一定であることです。
例えば

基準
お米1年当たりの生産量:100kg 世の中に出回っている貨幣:1000両
お米1kgに必要な料金:1両      だとします。

ケース1: 悪貨が出回り、お金が10000両に増殖。
お米1年当たりの生産量:100kg 世の中に出回っている貨幣:10000両
貨幣は増えても世の中で生み出されている富(生産性)は変わらないので
お米1kgに必要な料金は10両程必要になるでしょう。
これは貨幣の価値が10分の1になったことを意味します。
もし貯金を100両持っている状態でこのようなことが起きれば、貨幣の実質価値は10両に目減りしますので、インフレは隠れた税であるといえます。

ケース2: 農業革命によりお米が1000kg生産可能に。
お米1年当たりの生産量:1000kg 世の中に出回っている貨幣:1000両
お金はそのままだけれども生産性(供給)が増えたために米の価格は下落
お米1kgに必要な料金は0.1両程になると思います。

ケース2のような状況で物価を安定させるには、流通している貨幣の量を増やせば解決します。
お米が1000kg生産されてお金は世の中に10000両
お米1kgに必要な料金は1両位に落ち着くでしょう。

以上はバブルが発生するメカニズムを理解する際の根本原理として押さえておいてください。

信用膨張
信用膨張とは、裏付けの持たない貨幣的役割をもつモノを作り出すことです。種類としては手形、コールローン、マージンローン、サブプライムローン、銀行券(円、ドル等)が挙げられます。
信用膨張が行われるとケース1のことが起こり、インフレになり(物価が上がり)ます。


手形 チューリップバブル時の信用膨張に使用。取引において現金や現物の球
   根は必要なかった。「来年の4月に支払う」「その時に球根を渡す」という手形ですませることがで
   き、わずかな内金で売買できた。その結果、手形をたらい回しにし、最後の買い手バブルゲーム
   になったと思われる。

コールローン 銀行→証券取引所のブローカー→投機家へと貸し出されるケースが多い。銀行が返し
         てくれと言え(コールすれ)ば、すぐに資金を返さなければならないという制約を持つ。

マージンローン 世界大恐慌を引き起こした原因とされるコールローンの一種。借り手(投資家)は銀
          行が返済の要求が行われると24時間以内で返済しなければならなかった。

サブプライムローン レバレッジを効かせることのできる時限爆弾。以下のように説明できる。投資家
               はレバレッジを効かせてこの債権を買うことができる。
     具体的には、2万円で、年に額面の5%(1000円)帰ってくるというサブプライムローンを、レバ
     レッジを20倍にきかせて1000円の証拠金があればサブプライムローンが買えるということ。そ
     うすると、1000円の元金で、2万円分のサブプライムローンが購入できるようになり、1000円
     の投資で1000円の年率。つまり年率100%の投資ができるという仕組みである。 ここで注
     意すべきは、レバレッジによって、サブプライムローンの価格が1000円になったというわけで
     はないこと。
サブプライムローンの値段は二万円である。1000円を元手に自動的に借金し、2
     万円の債権を買っていると考えてほしい。これにより、サブプライムローンの値段が2万円か
     ら1万9千円になれば1000円の損失になるし、1万8千円になれば2000円の損失というふ
     うになっていく。サブプライムローンの値段が固定されていれば何も問題はないが、不良債権
     化してしまったので価値がほぼ0になり、レバレッジを効かせて取引していた機関等は、自己
     資金以上の損失を計上した。
     これによって世界に流通しているお金が急速に収縮し、世界同時大不況がおきている。

銀行券  現在使われている円、ドルなどの銀行券は、金貨等と違って、裏付け
     を持たないお金である(金貨なら溶かせば金として価値をもつが、銀行券は溶かしたところで
     灰にしかならない)銀行券は発行する時に国債と利子つきで発行することになるので自己増
     殖していく。結果国内で出回っているお金はそのすべてに金利がついているためにお金の価
     値は低下していく。日本はゼロ金利をすすめだしたので物価はあがりづらくなったが、昔は1
     円が大金だったことや、僕らが生まれたころは缶ジュースは100円が普通であったこと等を考
     えればそれを証明できる。 実際、日本の借金約900兆円は、国内総支出であるGDPの訳55
     0兆円を上回っている。日本国内すべてのお金を集めても借金を返済できない。

バブルの仕組み
以上を踏まえた上でバブルの仕組みを見ていきましょう。
生産性の向上と信用膨張の比率が同じペースで進んでいけばバブルはおこらない。
しかし、
1、 信用膨張のスピードが生産性を上回ると生産性とお金のケース1になり貨幣の価
値がさがり結果として物価があがっていく。
2、生産物に比べてお金のほうが多いのでお金が余った状態になる。 
3、余ったお金を持っている物は、値上がりを続けているもの(基本的にインフレ傾向
にあるので値上がりを続けているものは必ずある)に目をつけて投機する。
4、その投機がレバレッジ等をかけられるものになるとそのスピードは加速し投機対象
のものは年々値上がりしていく。
5、投資すれば値上がるという風潮が出てきて皆がそのものに投資をし始める。
6、実体経済に乖離した価格に耐えられなくなると誰も買い手がいなくなり暴落する。
レバレッジを掛けていたお金が収縮し経済も収縮。需要が減り不況になる。


メモ:日本のバブルでいうと、企業は銀行に一部の頭金を出してお金を借り、投機対象としての不動産を買います。200万円を頭金にして1000万円の不動産を買ったとしましょう。これがレバレッジです。
しかし不動産の価格が500万円程に目減りすると企業は500万円の損をします。ここで重要なのは、200万円の元手で500万円損することができるという点です。レバレッジでできたバブルは実体経済を反映していないのに加えて、信用膨張によって裏付けのない貨幣的性質のものが付与されたものであるので、バブルが弾けると急速に経済が収縮するメカニズムになります。

次回はサブプライムローンについて(古いですが)もう少し詳しく説明していきたいと思います。

何か値上がりが激しいものがあれば、それが信用膨張的な性格をもったものかどうかを判断することでバブルに巻き込まれないで済むと思いますので覚えておいてください。




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